Wineのフォント設定

Last modified: 2019-04-11

Windowsには様々なフォントが同梱されており、Windowsアプリケーションによってはこれらの使用を前提としているものがある。
一方でWineにはごく一部を除いてフォントは提供されていない(特に日本語フォント)ため、フォントの代替表示を行う仕組みを用いるなどして表示上の問題を解決する必要が出ることがある。

Wine用のフォント置換設定

HKEY_CURRENT_USER\Software\Wine\Fonts\Replacements[Windowsのフォント名]=[使用したいフォントの名前]形式の項目を追加することで表示フォントの置き換えができ、バージョン4.0-rc1より古いバージョンでは多くの文字化けがこれで改善される。

バージョン4.0以上のWineでは日本語ロケール上でフォント置換が未設定のときに半角英数部分が豆腐になることがある現象は修正されている。
ただしこれは代替フォントが自動的に選択されるものなので、特定のフォントが使いたい場合やレイアウトなどの問題がある場合には手動でフォント設定を行うとよい。
特に、日本語のアプリケーションでは “MS ゴシック” などの置換設定を行うことを推奨する。

Winetricksによる置換フォントインストールと置換設定の自動化

  • winetricks fakejapanese_ipamona: IPAモナーフォントをインストールしてMS系フォントに対する置換設定を追加
  • winetricks fakejapanese_vlgothic: VLゴシックフォントをインストールしてメイリオフォントに対する置換設定を追加

(Winetricksのフォント関係の貢献者として)
Winetricksのallfontsはフォント置換の設定のために使うものではなく、実体のあるフォントのパッケージを全てインストールするためのものとなっている。
置換設定・文字化け対策にはcjkfontsfakejapanese系の項目を指定する。
fakejapaneseはTakaoフォントによりMS系フォントに対する置換設定を追加する。
これはfakejapanese_ipamonaと競合するため、過去のWinetricksとの互換性のためにcjkfontsはIPAモナーフォントは使用しない。

corefontsの使用

アプリケーションによっては、マイクロソフトが提供する “corefonts” と呼ばれるフォント集に含まれるフォント(Arial, Arial Blackなど)が用いられる。

同フォント集はディストリによってはパッケージが用意されており、使用許諾契約に同意すればWineを含んだLinux上のアプリケーションで使用できる。

Debian/Ubuntuではttf-mscorefonts-installerの名前のパッケージをインストールすることで導入できる。

WineにおいてはWinetricksを用いてwinetricks corefontsでインストールすることもでき、この方法はディストリに依存しない。

winecfgのGUIによるフォント選択

GUI設定ツールwinecfgでは、 “デスクトップ統合” タブの “外観” の “項目” によってはWindows上と同様に “フォント” ボタンが押せる状態になってここから該当部分のフォントを一覧から選択して設定できる。

以下の項目でフォントが選択できる。

  • アクティブ タイトルのテキスト
  • ヒントのテキスト
  • メッセージ ボックスのテキスト
  • メニューのテキスト

この設定は描画の不具合を改善するというよりも好みに合わせたカスタマイズのためのものなので、描画の不具合がある場合は先にフォントの置換を試すのがよい。