オーディオプレーヤとしての基本的な部分は問題なく使用できるので、特に記述することはない。
継続して使いたい場合はfoobar2000専用または別の常用ソフトウェアと一緒などのWine実行環境(WINEPREFIX
)を分けて使うと便利。
公式サイトからインストーラをダウンロードしてwine
で実行する。
インストーラのURLはWebブラウザでのダウンロードページへのアクセス時に生成されるため、ダウンロードの自動化はできない(Winetricksでもインストールできるが、手動でのファイルダウンロードが必要)。
(インストーラの実行)
$ (WINEPREFIX=[Wine環境の場所]) wine foobar2000_vX.Y.Z.exe
インストール済みの状態で新しいバージョンのインストーラを初回インストール時と同様に実行すると、foobar2000のプログラムを更新することができる。
Wineの同梱されたsnap版も公式のfoobar2000とは別に提供されているが、ここでは扱わない。Wineで使うWindowsアプリケーションが他にない場合には便利かもしれない。
手動で実行する場合はインストール先のfoobar2000.exe
をwine
コマンドで実行する。
特にWine固有の手順はない。
形式 | 追加手順 |
---|---|
fb2k-component | 設定ダイアログの “Components” から “Install” で選択するなど |
dll | インストール先のcomponents にコピーした後で起動 |
foobar2000は追加コンポーネントfoo_out_asio
によってASIO出力が利用できるため、WineASIO(関連記事)を別途インストールしてJACKサーバを動かすことで、foobar2000での音楽鑑賞用途に使用できる。
WineASIO非使用時と比べるとCPU使用率はやや上がる。レスポンスや音質に変化を感じられない場合には無理に使用を勧めることはしない。
設定ダイアログの “Playback - Output” でWineASIOの項目を選択する。“Output” の下に “ASIO” が追加されてWineASIOの項目があることを確認する。
設定ダイアログの “DSP Manager” の中で “Resampler” が使われていないとファイルによってはサンプリングレートの不一致により再生が行えないため、これを追加してJACKの起動時に指定したものと同じサンプリングレートに指定する必要がある。
Resamplerでは192kHzのサンプリングレートを指定することもできるが、CPU負荷が高いため、CPU性能によってはJACKサーバとResamplerのサンプリングレートは96kHzまでにしておくとよいかもしれない。
もちろん、96kHzの音源ファイルを聴くのにしか使わないなど、Resamplerの出番がない場合には、DSP Managerには何も入れずに再生してもよい。
複数のfoobar2000用のWine環境を用意した上でWineASIOを設定した環境を96kHz音源の再生用にするといった工夫をすることはできる。