本記事で扱っているプロプライエタリなグラフィックドライバは非常に古いものを扱っており、Compizなどのソフトウェア環境についても2020年代から振り返ると古いものとなってしまっているため、2020年代以降には参考にならない可能性が高い。
Radeon HDのグラフィックボード(オンボード含む)をfglrxドライバで使用してCompizを動かしているときにWine上の一部のアプリケーションでちらつきが発生する場合がある。
その中には対策が可能な場合もあり、ここではRPGツクール(各種)作品とWOLF RPGエディター作品での対策についてをまとめておく。使用ハードウェアはオンボードのRadeon HD 4200。
ちらつきの発生はハードウェア環境やソフトウェア環境の条件により起こらない可能性もある上に発生条件にも不明な部分が結構あり、また、検証作業が不十分で以下に誤った内容が含まれる可能性もそれなりにある点には注意が必要。
の条件が全て満たされているときにちらつきが発生することがある。回避するにはこれらの内いずれか1つでも満たされないようにすればよい。
F4
を押して(640x480の)ウィンドウモードにして、更に320x240のウィンドウで動かしたい場合はF5
を続けて押すwine explorer /desktop=[名前],320x240 [RPG_RT.exeの場所]
のように起動して仮想デスクトップ内で動かす場合はDirectDrawレンダラにOpenGLが用いられないようにする2wine explorer /desktop=[名前],641x481 [RPG_RT.exeの場所]
などのように起動するか、winecfg
で仮想デスクトップのサイズを “640x480” 以外に指定しておく)だけでよい(“320x240” はwinecfg
では指定できないので注意)winecfg
で指定できるようになって、更に640x480よりも優先されて640x480サイズの仮想デスクトップでプレイできなくなっているの条件が全て満たされているときにちらつきが発生することがある。(仮想デスクトップ内で)フルスクリーンかどうかには影響されない。
この他、仮想デスクトップを使用せず、かつウィンドウモードで動かした場合でもちらつきが発生する場合がある。
DirectDrawレンダラにOpenGLを用いないようにするか、仮想デスクトップを使用しない形で(実際の)フルスクリーンで動かせば回避できる。
の条件が全て満たされているときにちらつきが発生することがある。
この他、仮想デスクトップを使用せずにウィンドウモードで動かしたときにも発生する場合がある。
DirectDrawレンダラにOpenGLを使用しない指定をしてもちらつきが発生することがある。“ソフトウェアモード” にするとちらつきは発生しない。
対策としては、仮想デスクトップを使用せず(実際の)フルスクリーンで動かす他、作品ごとの設定ツール(Config.exe
)で全画面モードにした上で仮想デスクトップを使用し、かつ仮想デスクトップの画面解像度が作品の画面解像度と異なるようにする方法もあるが、全画面モードを用いるとフレームレートなどタイトルバー上の情報は表示されないので注意が必要。
ウィンドウモードで起動してちらつきが発生した場合は、F4
キーを押してウィンドウのサイズが変わるときにちらつきが改善されるので、数回押してサイズを選択すればよい。
fusion-icon
などで)Compizから別のウィンドウマネージャに切り替えるという方法もあるのだが、fglrxドライバを使用していると “Compizから別のウィンドウマネージャへの切り替わり” や “Compiz使用時のGUIからのログアウト/シャットダウン” のタイミングで画面が固まって操作不能になる場合がある3ので避けたいレジストリ項目の場所と値は、記事公開時点で使用したWine 1.4.1時点ではHKEY_CURRENT_USER\Software\Wine\Direct3D\
の文字列項目DirectDrawRenderer
に値opengl
を指定する形だったが、その後(バージョン6.0.x系時点)項目名がrenderer
に、値がgl
に変わっている ↩︎
記事公開時点で使用したWine 1.4.1時点ではHKEY_CURRENT_USER\Software\Wine\Direct3D\
の文字列項目DirectDrawRenderer
をgdi
にする形だったが、バージョン6.0.x系時点では項目renderer
に値gdi
またはno3d
を入れるように変わっている ↩︎
これもバージョンによって安定していたり不安定だったりしており、Ubuntu 12.04のときのディストリのパッケージは比較的安定していた印象だったが記事公開時点の環境では結構不安定だった ↩︎