Audacityで音声の高さ(ピッチ)を変えずにテンポ(速度)を変更する

Last modified: 2021-09-20

機能の説明と用途

Audacityには音声のピッチ(高さ)を変えずに速度を変更する機能があり、音声を聞き取ってテキスト化したり楽曲を耳コピーしたりといった用途に便利。

また、ラジオを録音したものや音声の読み上げ、オーディオブックなどに対して速度を上げ、短時間で聴くようにすることもできる。

テンポを速くしたラジオやオーディオブックなどを聴くことについては、一部で脳の活性化になるとも言われているが、これに関しての詳しいところは分からない。

テンポ変更の作業

テンポ変更の作業は非常に単純で、時間も長さにはよるがそれほどかからない。

  1. 対象の音声ファイルがAudacityで読み込めるWAVE,Vorbis,MP3,FLACなどのコーデック/形式でなければ、事前に変換しておく
  2. ファイルを開く
  3. メニュー項目 “エフェクト - テンポの変更” を開く
  4. ダイアログが出るので、テンポ変更率を指定して “OK"を押す
  5. 変換処理が行われる

テンポ変更のダイアログではプレビューができる他、変更後にテンポが気に入らなければCtrl-Zで作業を取り消してから変更率を変更してやり直すこともできる。

耳コピーや聞き取りでは(元のテンポにもよるかも知れないが)-35%から-20%ぐらいの範囲、ラジオや読み上げなどの高速再生では100%(2倍速)周辺などがいいかも知れない。

audacity-1.3.9-tempochangedialog

元の音声のテンポ(拍/分・BPM)が分かっている場合、ダイアログの “1分当たりの拍数(BPM)” にそれを入力すると、変更率によって変更後のテンポが “to” の右に表示される(画像では元のテンポが128BPMとしたときに-33%の指定だと86BPMになることを示している)が、この入力は必須ではない。

また、その下には変更後の音声の長さも同様に表示される。